こんな夢をみた。
真っ暗な公園の前でうろうろしている
自分の荷物が心配なので
すぐに戻りたいのだけど
誰にも見られたくないと思う
少し離れたところに
逆光の人影がたくさんいる
早くここから離れなければと思う
一匹のマルチーズが走ってきて
わたしのところにすり寄ってくる
すこしほっとしてふわふわの毛を撫でる
公園は真っ暗でなにも見えないが
たくさんの人の気配がする
若い人の溜まり場になっているのだろうか
とてもにぎやかだ
ライトをつけると目立つので嫌なのだが
携帯の明かりをつけて
さっきの場所を探す
すべり台の上には
荷物がちゃんと残っていた
いつのまにか
わたしのカバンに覆いかぶさるように
他人の荷物がたくさん増えている
コンビニの袋、バッグ、洗剤、髪留め
もうここには居られないなと思う
公園は異常なほどに真っ暗で
ひそひそとした話し声が聞こえる
たくさんの人間が
闇の中にひしめきあっているのがわかる
視線を感じる
わたしのことを話している気がする
早く身を隠さなければ
と思うのだけど
どこに行けばいいのか
どこに行きたいのか
見当もつかない
ほんの数分のあいだの
うたたねだったけど
なにかがその暗さの中に
露わになったような
ある種の心地よさがあった
