きみを見ていると
大きな樹の根っこを
思いだす
ふわふわ浮いた意識が
ふっと
いつもの場所に
戻ってくる
ゆっくりと
おんなじリズム
きみの音
ライオンのたてがみ
おおきな手のひら
少年に戻ったような
背筋をまるめていた
あなたは
自分の
ほんとうの大きさを
思い出したよ
手のひらで
あたためていたはずの
ちいさな卵が
かたい殻を
突き破って
こちらに
走ってくる
音がする
わたしが
守らなきゃと
思っていた
きみに
いつのまにか
守られている
不思議だ
わたしが思っていたより
もっと
あなたは
大きかった
翼がついた
魔法のギターが
わたしを乗せて
見たことのない
おおきな空を
飛んでいく
なんにも
心配いらないよ
大丈夫って
子守唄のように
