久しぶりに訪れた
きみのこころのなかは
きれいな風と
時間が
流れていた
あのころ
この場所は
時間が止まったように
悲しみで淀んでいた
呑み込まれてしまいそうで
ほんとうは
すこし怖かったんだ
長い時間が経ったね
自分のいる場所を
わたしは変えることで
きみは変えないことで
わたしには
真似できない方法で
ゆっくりと
着実に
時間を漕いできた
逆光に浮かぶ
すこし逞しくなった
シルエット
わたしときみは
まるで違う
見てきた景色が
見えている世界が
なにもかもが違う
きみの宇宙語は
わからなすぎて
いつも笑ってしまうけど
この船にのって
きみだけの宇宙に
触れてみたくなったよ
離ればなれの道のり
寂しかったよ
寂しかったね
よく頑張ったね
ひとまわり
ふたまわり
大きくなったような
背中
空気
わたし自身も
甘くてあたたかい
ミルクとはちみつ
ずっと続いていく
ぬくもり
もう怖くなかった
目をひらくと
やさしい瞳が
ずっと
見守ってくれていたから
