凪いだ海を漕ぎ出すように
そっと響く音
こんなにもおだやかで
静かな夜が生まれたのは
この不思議な世の中が
時間の流れをすこし
変えたから
ギターと、ひとつになって
深くどこまでも内側に入り込んでいく
その姿を見つめるうち
彼のえがく世界の
あたたかさに
すっぽりと包み込まれる
揺らめくちいさな炎が
わたしたちの頬を
あたたかく照らし
放つすべてのもの
小さな音色
振動
息づかい
理由も説明もなく
ただまっすぐに
燃やすこと
あなたにとっての
愛とはきっと
今ここに存在する
すべて