すこし前
ある瞬間にふと
気がついた
この年齢までずっと
自分は
選ばれる立場だと
選ぶ立場にはないんだと
思い込んでいたことに
どんなものも
わたしが選んでいいんだと
わたしが選ぶほうなんだと
気づいたとき
とてもびっくりした
学校に入るとき
会社に入るとき
レギュラー
賞
わたしたちはいつも
「選ばれる」
立場だったから
いつのまにか
忘れてしまっていたけど
わたしが
「選ぶ」
立場なんだ
受け身でいる人の
なんと多いこと
ほんとうは
何でもできるのに
みんな自分の力を
忘れかけている
ねえ、もし
なんでも選べるとしたら
今この瞬間
誰と遊ぶの
どこに隠れるの
どっちにするの
子どもみたいに
無邪気に選んでみよう
すべての始点はいつも
この瞬間
この手の中にある
だれかに差し出されたお茶が
美味しくなかったら
文句の一つも言いたくなるね
だけど
自分で淹れたお茶が
美味しくなかったら
潔く受け入れるしかないでしょう
失敗には
価値のあるものと
価値のないものがある
選んだひとだけが
つかみとれる
価値のある失敗を
どうか怖がらずに
「選ぶ」ことは
力を取り戻すこと
前に進むこと
捨てること
引き受けること
書きながら
それでも怖いものは怖いのだけど
言い聞かせるように
書いている
今この瞬間
どんな状況であれ
選べることは
いつも無限にある
ただそのことを
思い出すだけで
力が湧いてくるでしょう
すべての可能性は
いつも
この瞬間に
この手の中に
選ぶのはいつも
自分だよ
