こんな夢を見た
賑やかなイベント会場にいる
真っ白い教会のような雰囲気で
芝生の庭は華やかに装飾されている
わたしは今日はきっと会場に入れないので
中でみんなが楽しそうにしているのを
ぼんやりと見つめている
華やかな装いの知人たちが
ゲストの彼に話しかけている
たくさんの人に囲まれている
近いようでとても遠い
すこし羨ましい気もするけど
そんなふうに思うのは
いけないことだとも思う
ようやく中に入れた頃
催しはすでに終わり
みんなは片付けの準備をしている
わたしもお手伝いしないと
でも、もしかしたら。
歩きまわって姿をさがしてみるけど
もうこの場所にいるはずもない
その会場はとんでもなく大きいうえ
床がななめになっているので
滑り台のように端から端まで移動するのが厄介だ
巨大なエレベーターを何度も行き来する
みんなの撤収作業を手伝っていると、
ふいにだだっ広い空間にひとりぼっちになっている
好きな音楽がかかっていて
すこしホッとして
どうせ誰もいないのだし、と思って
指を鳴らしてひとりで踊りはじめる
誰もいないと思っていたのに
振り返ると知らない人が立っていて
思わず恥ずかしくなり
固まってしまう
その人は笑いながら
ごめん、俺じゃまだった？
と言って
いいよね、これ
と言った
昔よく感じていた
世界から置いて行かれたような寂しさと
バタバタと走り回っていた自分が
すこしだけ報われたような気がして
すこしだけ嬉しい気持ちになった
