こんな夢をみた。
いつのまにか、妊婦になっている。
自覚はないのだけど、もうすぐ産まれるらしい。
おなかが重たくて、しんどくて、
どこかで休みたいなあと思っていたら
バスのような形のミーティングスペースを見つけた。
部屋は6つほどに分かれており、いちばん端の部屋は4人で打ち合わせで使用中だ。
ボタンを押すと開いたので、隣の部屋ですこしだけ休ませてもらうことにする。
横たわると、ソファーや家具がどんどん膨らんでいく。ふわふわむくむくして気持ちがいい。。
6つに分かれていると思っていた部屋は、つながったひとつの会議室だったようで
わたしのせいでだれも使えなくなってしまったと、外で大騒ぎしているのが聞こえる。
身体を起こすと、大勢の人がわたしを見ている。
このオフィスの従業員だろう、無関係なわたしが勝手に使ったことに怒っているのだ。
「ごめんなさい!ひとつだけ借りようと思って」
「どうしてもしんどくて」
…
「じつはわたし、お腹がおおきくて」
とたんに、みんなが優しい顔になる。
そうか。お腹がおおきい人は、力を持っているのだ。
みんなが笑顔で話しかけてくる。
たいへんだけど頑張ってね、と慰められる。
大丈夫よ、と涙を浮かべるひと、
うんうん、とうなずくひと
優しいことばにじーんとする。
そうか。みんながこんなに心配してくれるくらい
出産はたいへんなことなのだ。
そう思うと、とてつもなく、恐ろしくて怖い気持ちになる。
わたしにできるのだろうか。
痛くて死んじゃうかも。こわいよー
帰ると、家族が臨戦態勢で待ってくれていた。
「そろそろだから、準備しなさい」
そうか。そろそろ陣痛がやってくるのだな。
怖くてたまらないけど、腹が据わる。
いっちょ、やってみましょう。
きっとわたしならできるだろう。
それから、待てど暮らせど、陣痛はこない。
「あれ、陣痛、こない…」
…
「もしかしたら勘違いだったのかなあ」
怖かったけど楽しみにしていたのになあ
まだ産む時期ではなかったのかな
心のなかで自問自答している
この夢は初めて見た。
妊娠というよりただおなかが膨らんでそれを生まなきゃいけないのがすごく怖いなという感覚だった。
どうして陣痛は来なかったんだろう。
まだその時期じゃなかったのだろうか。