listen こえびメモ

リスン・デザイン こえびのブログ

日々感じていることをつらつらと書きます。

白い鳩と飛ぶ夢

 

こんな夢を見た。

 

白いちいさな鳩の夢。

自分が鳩になっているのか

あるいは、鳩と一緒にいるのか、定かでない。

もしくは、鳩が主人公の映画を観ているのかもしれない。

 

 

真っ白い大きな鷹が、行く先を教えてくれる。

はるか遠い空の向こうを指し示している。

わかりました。そちらに行けばいいのですね。

鳩はうなずく。

 

言われるままに鳩は飛ぶ。

高速道路をすごいスピードで飛びまくる。

まるでロケットみたいな飛び方だ。

とても急いでいる。早く、早く!!

車と車のあいだを縫うようにして

全力で前へ前へと飛び続ける。

 

トラックとトラックの狭い隙間をすり抜ける。

なんてスリリングな旅路なのか、

ヒヤヒヤしながらも、生々しいその臨場感に、興奮している。

 

後ろからなにかが迫ってくる。

さっきの鷹だろうか。

早く行けと、もっと進めと、圧をかけられているような。

でも、見守られている喜びもあるような。

 

 

そのうち、鳩は地面すれすれを飛ぶようになる。

今にもポトリと落ちてしまいそうだ。

というか落ちた。

 

どうした、故障か?

(なにか大切な道具が壊れたときのような残念な気持ち)

 

わたしはそれを拾い上げて

もう一度飛ばそうとする。

紙飛行機を飛ばすみたいに、鳩を投げる。

 なんとかフラフラと頑張って進むけど、またすぐポトリと落ちる。

 

仕方ない、よく頑張ったよ。

 

わたしは鳩を拾い上げ、肩にのせる。

いつのまにか鳩の体は長くて白い帯状になっており

ふわふわのベルトを肩に掛けているような格好だ。

 

鳩の顔はわたしの背中にある。

顔はどす黒く変色し、瀕死の状態である。

 

そっと白い羽に触れてみると、身体はまだあたたかい。

ベルトのもう一方の端っこを手に取り

同じように肩にかける。

いつのまにかベルトの両端に鳩の顔がついているからだ。

新しいほうの鳩の顔は、とても元気そうだ。

 

新しいほうの鳩が、死にそうな鳩に寄り添う。

少しずつ、死にそうな鳩の顔に生気が戻り、

生き返ったことを確認する。

 

わたしは、よかったあ、と、

心から安堵する。

(あるいは、故障した道具を修理したときの、これでまだ使い続けられるぞ、とほっとした感覚か)

 

 

 

彼らを両肩に載せて、

わたしはてくてくと歩き続ける。