listen こえびメモ

リスン・デザイン こえびのブログ

日々感じていることをつらつらと書きます。

すてきな女性のはなしの続き

ほんとはなにも、続いてないんだけど

わたしのなかで、つながったこと。

 

詳細は省くのだけど

とある、お世話になっている方が、とつぜん訪ねてきて

「こえびちゃん、、、こんな状況でとても困っているのだけど、

わかる範囲でいいから、相談にのってくれないかな」

 

わたしはどちらの気持ちも知っている唯一の人で

だからこそ、お互いに抱いているちょっとした行き違いが、もったいなく思えて、でも、なるべく余計なことを言うべきではないと思っていた。

 

目の前にいるその人は

とても思い悩んでいるようだったけども

コミュニケーションエラーが起きたその彼女のことを

心から、たいせつに思っていことだけは、明確に伝わってきた。

一生懸命な瞳を見ていると、

無関係なわたしが、泣いてしまいそうになるくらい、

言葉のひとつひとつ、まなざしのひとつひとつに、

ただひたすら、愛がこもっていたの。

純粋に、他人を思う気持ち。

 

合う人と、合わない人がいるのは、しょうがないことだと思ってる。

好かれたひとを、好きになれるとは限らないのは恋愛とおなじ。

それに、親でもない人から

そういった類の愛を向けられることで

戸惑いが生まれるのも、しかたのないこと。

 

若い彼女には、さぞ、重いものだろうし

自分が同じだけのものを返せないことが、苦しかったのかもしれない。

 

わたしはおとなだから、もうぜんぶ、わかる。

言うなれば

あんた、気づいてへんけど、

ものすご大事にされてるみたいよ。てこと。

まだわからんかもしれんけど、

それってじつは、

ものすごい貴重なことなんやで。

てことよ。

 

かつてのわたしが、真っ直ぐに受け取れなかったものの正体、ここに見たり、という感じがして、

同じように今まで向き合ってくれた沢山の大人の人の顔とかが浮かんで(鬱陶しくて大嫌いだった人もいたな)、同時に不義理な自分も思い出して

ブワッと、込み上げてくるものがあった。

 

これはね、わたしが、愛情を送るほうに近づいてきた、今だからやっと、わかったこと。

ひとまわり下の学生さんと接するときの気持ちに似てる。

 

 

目の前の女性から、

自分を通して受け取った

そのあたたかい感覚を

彼女のところまで、まっすぐ、

誤解なく、

まるごと転送してあげたいな〜

 

数年後、自分が受けとっていた愛の大きさを知るときが来たら

きっと泣くだろうな。

 

愛って、時間がかかるもんなのね、

何年も経ってからやっと、伝わったり、なんか時間差がすごいね。

そう思うと、ちょっと切ない。

 

だけど、もらったものは、ずっと、憶えているよね。

 

これも、すてきな女性から教えてもらった、すてきな愛のはなし。

 

 

ラスト・ワルツ

 

ザ・バンドのドキュメンタリー「ラスト・ワルツ」。

 

ものすごくいい映画だった。

 

音を奏でる喜び

その光が

スクリーンいっぱいに迫ってくる。

 

うちの記憶のなかでは、ほとんどのスターはすでに、おじさんで、

当たり前だけど、昔はおじさんじゃなかった。

若っっか〜〜い

顔もシュッとしてるし、肌がつやつやで、声もぜんぜんちがう。

 

ほとんど、聴いたことある曲、でも映像でみるまで、ザ・バンドがあんなに全員で歌うバンドだなんて知らなかった。

ジョニ・ミッチェルが、凛としていてとても素敵で

ボブディランは、お洒落すぎてしばらく分かんなかった!

 

この時にしかないステージの空気

人々の幸福感、一瞬のきらめきを、

最高のかたちで切り取っている。

インタビューしているのは、監督自ら?

 

表現することは、

生きる力そのもの。

 

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すてきな女性のはなし

モンバスの帰りみち

バスで隣になった女性とお喋りがはずんで

岡山までご一緒することになった。

(わたしは旅先のこういう出会いがとても好き)

 

ところがなんと、焦って、逆方向の特急に乗ってしまい。

おとぼけなわたしは中四国に住んでいるくせにまったく間違いに気づかず

はっと気づいて降りた駅は、忘れもしない川之江駅愛媛県!)。

 

光っているのは駅舎の明かりだけ、

コオロギの鳴き声しか聞こえない。

 

「キャーごめんなさい> < わたしほんと抜けてるんで」

って、ものすごく申し訳ない気持ちでいっぱいだったのだけど

「ううん、ちょっとあっけなすぎる思てたんよ、コオロギの声きれいやしええ思い出やわ〜」

なんて(京都のかた)。わーん、やさしい。。

 

あたたかい母性がふわぁっと漂うような方で

ふだん誰にも言わないようなこと、いろいろ、話してしまった。

「なにゆうてんの~、まだ34やん、やっといろんなこと分かってきたとこやん」

「だいじょうぶ、なんとかなるものよ」

「だって、自分の若いころ振り返ったら、偉そうに言われへんし~」

 

 そしてさいごに

「娘には言えへんかもしれへんけど、ほんまにそう思てるのよ」

 って。

 

へぇ。

よその娘には言えても、

じぶんの娘には言えないことがあるんだ。

おもしろいな。

わたしもいつか母になったら解るのかしら?

 

 

この間も、母と同じような年齢の大好きなお客さんに

「長女にはつい、言ってしまうんよ。なんだか自分を重ねちゃって。

ふふ、ごめんね~。お母さんの代わりに、謝っちゃう」

なんて、言われたっけ。

その方も、とてもとても素敵なアドバイスをくれた。

 

 

もしかしたら、うちの母も

ほかの娘さんには、同じように、助言したりするのかもしれない。

そう思うと、なんだかおかしくって。

よそのお母さんから、うちのお母さんを、翻訳してもらったような感じ?

 

 

母とか、娘とかいう役割じゃない

もっと純粋な、母なる存在からのエール、とでも表現すればいいのかしら。

 

 

やりたいことを、遠慮せずに、やりなさいって、

みんなが、教えてくれている。

 

 

夏がいってしまう

夏が来たことを知らないまま

会いたい人に会えないまま

夏がいってしまう

 

記憶の輪郭は

ほとんどぼやけてしまった

こっそり、仕舞い込んでる

いつでも取り出せるところに

 

見つけてほしいけど

こんな恥ずかしい自分は

見つけてほしくない

 

どうしたらいいかわからない

こんな気持ちになったことがないから

 

そうして

あれこれ考えているうちに

夏はいってしまう

たぶん

 

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なにも考えずに。

 

夜も遅い時間

こんな時だから

やわらかく、抱き寄せるように

しあわせな、あたたかな記憶を

辿りたいと思った。

 

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デザインとは逆のほうの道

何も考えずに筆を動かすなんて

一体、いつぶりなのだろう。

 

思いのまま、手を動かしていると

涙が溢れて止まらなくなった。

絵に描くまえに。

 

気づかないうちに、

心が、いっぱいになってる。

うれしいことも

辛いことも

ここ数日、いろんなことがあった。

 

 

  

不安は、外側からやってくるんじゃなくて

たぶん、内側にあるのだよね。

 

なるべく、どんな状況でも、

穏やかに、強く、いられる人でありたい。

 

 

たいせつな人がいる、真備町、高梁や

全国のたくさんの、辛い状況の方たち

どうか、心安らかな日常が、すこしでも早く訪れますように。

祈ります。

 

 

 

aggregation and beauty

 

薄汚れたビル

バラック屋根の空き家

近くで見ると冴えない景色も

 

向こう岸からながめると、

ひとつの規則性をえがいた

ある種の美しい集合体になる

 

その集合体は、

さらに離れてながめると

ひとつの街になる。

 

その立方体の部屋に、ちいさな灯りがともる

窓のひとつひとつに、人の営みがある。

 

近づいてみる景色

遠くからみる景色

 

 

 

カラフルな点と点が集まって

さながらモザイクのように形をえがく

その点のひとつひとつが

わたしであり

あなたであり

 

この世界のかたちを構成する、

ひとつのピースだということ。

 

ひとつ欠けても成り立たなくて

どんなに役に立たなかったとしても

いなかったことにはできない。

私たちが相互に作用しあっている。

ただ、それだけのこと。

 

この世界に、生きているということ。

あなたがいて、

わたしがいるということ。

 

 

気持ちいい場所は、自分でつくる。

 

方向を決めたら

そのための方法を考えるようになり

足りないものと、いらないものとが

すごい早さで入れ替わっていく。

 

レシートの山を整理して、

通帳とにらめっこして、

お金のことちゃんと直視したら

一瞬、ちょっと落ち込んだ。笑

アチャー。て、かんじ!!

 

机の脇に山積みになってる

無頓着に、なんとなく積み上げてきた時間を

きれいに整えることとか。

そういう、地味なこと。

 

 

目の前に、やるべきことは、たくさん、ある。いつだって。

それとは別で、

 

やらなくたって生きていけるけど

やった方が美しい、気持ちいい。

そういうものがたくさん、見えてきたの。

 

純粋に、もっと理想に近づきたい。

細部を確かめながら、丁寧に作り込んでいくように。

 

ものごとが、

美しく、必然性をもって、ぴたりと収まる。

そういう気持ちいい場所を、つくる。

自分にしかできないやり方で、つくる。