listen こえびメモ

リスン・デザイン こえびのブログ

日々感じていることをつらつらと書きます。

結婚はよいものなんだなぁというはなし

昨日は、友人の結婚式でした。

ぱっと外へ出た瞬間の新緑と、差し込んでくる光が美しくて、まぶしくて

あぁ、とても祝福されているふたりだな。と思った。
それは、古風とさえ言ってもいいくらいの、とてもシンプルなお式で、

わたしは、彼女のアーティストとしての才能を思い出しながら、すこし意外に感じました。同時に、そうだよね。その気持ちわかる。と、思いました。

 

若いうちは、目に見える部分のオリジナリティしかわからなかったけども
少しずつ年を重ねていくと、本質的な美しさが、どこに宿るのかというようなことが、分かってくる。

結局、ふつうであることが、いちばん美しい在り方なんだなって、最近よく思うのです。ふつうって、人々が歩んできた長い歴史の中での、最大公約数だもの。
そして、みんなが安心してそこに居られることの大切さだったりとか。そう、ふつうには安心感もある。
それで、あぁ、このふたりはしっかり地に足がついていて、ほんとうにいま、幸せなんだなって、思った^^

帰り道(酔っぱらいすぎて)日向先生に送ってもらったのだけど、

ここでもまた、わたしは「結婚ってたのしいですか?」と尋ねたらしい。(最近、いろんな方にこの質問をしてる自覚アリ)

先生は「楽しい」っていう言葉では表現しなかったけど、

「楽しいとかじゃなくて、もっと、そういうのを越えたもの」と言った。

つまり、「よいもの」だと。

そんな質問をしてしまうことそのものが、不安の表れだなと改めて気づいたのだけど。
今悩んでいることを、いろいろ話したら、

「コエビスさん、もっと、自分を優先してもいいと思うよ」と、言われた。
人のことは、考えてもわからないものだし、責任をとれることでもないし

自分のことを、もっと純粋に考えてもいいのでは?と。

(今日は、また別の、大好きな先輩と話したんだけど、昨日とはすこしまた視点の違うアプローチで、でも、まったく同じメッセージをもらった。背中を押してもらったような気がする)

去年はまるで実感も覚悟もなかったモヤモヤしたものが

だんだん明確に、はっきりと意思を伴って、わたしを引っぱっていってくれてる。
結婚、よいもの、なんだってさ。よかったね。

わたしは、誰かでできている

4月の終わりに、エレファントカシマシのライブを観た。
もうひと月近く経つのに、まだ、そのときの余韻が胸にのこってる。
これでもか!っていうくらい一生懸命で、無骨で男らしくて、でっかくて、
もう、とにかくでっかくて、べらぼうに格好よかったのであった。
 
気づけば、そらで歌える自分がいて、ちょっと背筋を伸ばして
「むむ、自分も格好よく生きなければ!」などと思ったり思わなかったりして
栄養ドリンクのCMのように日々、元気をもらっていたりして

ふと気づく。
 
あれ? わたし、いつのまに、こんなに好きになっていたんだろう??
 
そうだそうだ、半分エレカシでできているような先輩がいて(今も居るけど)
このアルバムを聴きなさいって手渡してくれたんだ。
なつかしいな^^


よくよく辿ってみて、さらに気づく。
そもそも、今わたしがいる環境も。たいせつな人も。だいすきなものも。
ていうか、今まで生きてきた中で、自分だけの力で出会ったものってどれくらいあるんだろう?
雑誌のインタビュー?テレビ?ラジオ?ネット?
いやいや、それだって、発信している「誰か」がいたから、知ることができた。
ていうかそもそも、自分自身が、父と母が作ったものなんだった。おーすごい。
 
わたしは、誰かでできている。
そんなふうに思うと、すごいことのような気がする。
 
誰かがかけてくれたくれた小さな架け橋に
すこしずつあたたかな血が通って、わたしの大切な一部になる。
それはなんて尊くて、愛おしくて、すばらしいことだろう。
たくさんの人にそうしてもらったように
わたしが誰かに小さな架け橋をかけることができたら、それは恩返しになるかしら?

自分が好きなことや、大切にしているもの、
もっと自分の心を開いていったら、どうなるだろう。
うーん、ちょっと、こわいな。勇気がいるな。
でも、そうして何かがつながっていくのは、もしかして、そう悪くないのかも。
そんな風に思い始めている。

ちょっとずつ、自分は世界に対して心を開きはじめている。


www.youtube.com


わたしがいちばん好きな曲。

 

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ドーンとゆけ!!



170411今日のダーリン

わたしは特に新しい環境で働き始めたりもしてないけど。

入社した時も、入学した時も、この季節はだいたい、元気いっぱいではなかった。
みんなきっと、そうだったんだろうな。

みんな新しい就職先げんきでやってるかな。


 四月の、いまごろ。
 新しい環境にある人は、戸惑ったりしやすい。
 新しい場所でなにをしていいのか、
 なにをするべきなのか。
 そうそうわかるものじゃない。あれれれ、である。
 じぶんの力が、どこでどうやって発揮できるのか。
 まったくわからないし、力なんて、あったっけ?
 戸惑ったりもするし、悩みやすくもなる。
 もっと、ずっと、たのしみにしていた四月なのに。
 どきどきわくわくしていたはずなのに。
 たった三日で疲れちゃった、かもしれない。
 いや、たのしいことだって、なくもないかな。
 だけど、わたしはどうなっていくのかな。
 このままでよかったんだろうか。
 夢を見過ぎていたのだろうか。
 もっと、つまらないと覚悟してればよかったのか。

 ‥‥というようなところにいても、
 それでいいのだと思う。
 そんなもんだと思う。
 もし、戸惑ってなくて、
 とても元気でやれている人がいたなら、
 そりゃもう、とても運がいいってことだ。
 
 四月のいまごろは、戸惑いの時間。
 急いでどうにかしようとしなくてもいい。
 小さくてもたのしいことを、
 ひとつでもふたつでも見つけられたらいいんじゃない。
 近所に、おいしいパン屋さんがあったとか、
 通い道ですれちがうかわいい人がいたとか、
 それくらいのことを、見つけただけで大当たりだ。

 うまくても、へたでも、「そこに一所懸命にいる」。
 いることだけが大事だと思っていい。
 「いる」って、どういうことか?
 あえて助言をするならば、「いる」というのはね、
 「耳でよく聞いていること」と、
 「目でよく見ていること」そして
 「足でよく歩いていること」だよ。
 それをちゃんとやっていることが「いる」ということ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
あと、むだ吠えしないこと、拾い食いをしないこと(笑)。

170302今日のダーリン

正しいことは、いちばん人を傷つけるのだと思う。

それが正しければ正しいほど、逆行するものは「間違っている」ことになり

間違っているほうは、逃げ場がなくなってしまうからだ。

自分に対しても、人に対しても、あえて、逃げ場をちょっと残しておくこと。

正しいかどうかよりも、誰も悪者にならない答えを見つけることのほうが

長い目で見ると、よい方向に向かうこともあるのではないかと。



なにか解決したい問題があるとき、
 その問題の中心に中心にと向かうのは、
 まちがった方法ではないのだろうと思う。
 おそらく、ぼくもそうしていることが多い。
 ただ、それは、問題に答えが出たときに、
 みんなが「よかったね」と言いあえるような場合だけだ。
 家の改築だとか、なにかの借金だとか旅行の計画だとか。
 そういうケースでは、中心の中心で、
 「いちばんいい方法は、これだ」ということが
 見つかれば、もうそれでいい。

 そうじゃなくて、複雑にからみあった問題だとか、
 人間関係そのものになにか問題があるときには、
 いちばん中心のところに解決を求めても、
 こじれていくばかりということがある。

 それが「正解」なのかもしれないけれど、
 人と人とが反発しあうようになったり、
 慰めようのないくらい悲しい目にあう人が出てきたり、
 だれもが、それぞれに孤立していったり、
 というようなことがあるものだ。
 話せばわかるというけれど、
 話してもわかっても幸せに近づかないこともある。
 
 どうなればいいのか、の、いちばん納得のいく答えは、
 みんなが幸せになればいいということのはずで、
 逆にみんなが不幸になるような「正解」は、
 選ばないほうがいいのだと思える。

 ぼくが思うのは、正解かどうかはともかく、
 できるだけ多くの人を不幸にしないことだとか、
 できるだけ多くの人を幸せにすることだとか、
 そして忘れちゃいけない、
 「わたし」を不幸にしないということだとかを、
 よくよく考えて、そっちの方に歩みだすことだ。
 
 妥協とか、いい加減とか言われるかもしれないし、
 そんなことでいいのか、とじぶんでも思うかもしれない。
 それでも、「わたしを不幸にしない」を忘れちゃだめだ。
 いちばん近くの、生きるべきいのちは、そこにある。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
いちごのジャムを、ひさしぶりにじぶんでつくっています。

編集者という生き方

今日のセカアカ、先生は雑誌「ONKUL」編集長の安達薫さん✨✨

FUDGEから派生した雑誌で、コンセプトは「おじさん」「ハンサム」「ユニセックス」「ベーシック」。

雑誌にはめずらしくざらざらしたマットな紙に、ほとんどスミ文字だけでシンプルに組んでいる。

三栄書房が出版してる雑誌のエディトリアルデザインは、どれも余白がきれいでとても好きなのだ。よく参考にしてる媒体のひとつなのでうれしい。

 

たくさんあそんで、色んな人に会い、好きなものにフォーカスして、読者に共有していくっていう、自分の感覚を信頼していく生き方がとてもすてきだった。

編集ってなんですか?という問いに対しての答えが

なにか気にかかることをいつも考えて心に留めておくと、自然にそれに関する情報が集まってくる。だった。

こういう答えかたが、すごく編集者っぽいなっていうか、理屈じゃなくてもう、感覚というかライフワークに近いんだなって感動した。

あと、大前提が「好き」で、「楽しい」って思いながら作ることがほんとうに大切なんだっておっしゃってた。それは、すごく分かる気がする!ばんばん!

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今回はBクラスで聴講させてもらって、さいご飲み会まで参加させてもらった。

通ってる人がほんとみんな魅力的。あこがれの活版印刷のワークショップをやってる方や、サブカルチャーにくわしいお坊さん、台湾が好きすぎる方などお知り合いになれて嬉しかったです。

 

あ、あともうひとつ今日安達さんの話ききながら感じたこと。

常に、自分がつくった媒体を持ち歩いて、だれと会っても大丈夫なように準備していること。可視化したものをいつも持っておくことの大切さ。それも意識するかどうかのことなんだと思う。わたしはまだ、伝えたいという意識が甘いなぁと思った。

 

 

写真にも運動神経というものがあるんだな、と、そんな感じの。

きのうは瀬戸内市にてロケ撮影でした。
ココホレジャパンさんと、あこがれの中川正子さんと。
(緊張しすぎておなかいたかった)

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うまく言えないけど、

写真にも運動神経というものがあるんだな、と、そんな感じの。

ほんとうに絵が上手いひとがサッと描いた、迷いのない曲線のような、そんな感じの。

 

写真、カメラ、正子さん、は、もはや三位一体というか、境目もなくて

まるでひとつの道具のように、すっと、美しく佇んでいる。

 

すーっと風が吹き抜けていくみたいに心地よくて、

思わず心がふっとゆるんでしまうような。そんな人。

人も、海も、空も、光も

シャッター音に溶けて、ひとつになってしまう。

わいわいとにぎやかな笑い声の、奥の奥のほうに佇む、凜とした、静けさ。

 

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そしてなぞの、天気に見守られている感。。

撮影が終わった瞬間に、雨がパラパラ。次の撮影場所に着くころにはまた日が射して。

(よくあるんだよー。と、さして珍しくもなさそうに。シャーマンなのかな。。)

 

とにかくわたしは、今までもとてもすきだったけど

ご本人のとても屈託がなくて素直なかんじに

さらにとても好きになってしまった。


そしてディレクションと企画編集を担当されているココホレさんのさくさくっと息のあったお仕事の進め方も、細かい段取りからお話の聞き方からとても格好よくて、

夫婦でこのタッグが組めるってすごいなぁと改めて。

ぜったいによいものを作りたい。

 

 

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【お仕事のご報告】「夕食とお酒 あまおと」ロゴデザイン等

Facebookのほうにもまったく同じ文章なので重複するけど、

どこからどんな方にご覧いただけるかわからないので、こちらにも^^

昨日は、表町のあたらしくオープンするお店「夕食とお酒 あまおと」さんへ。
夕食やお酒をていねいに味わえて、しあわせな気分になれました

(ふだんろくなもの食べてないから染み渡りました)
隣の席のお魚屋さんに、お魚のうんちく聞かせてもらいながら、仕入れたてのお魚をいただく贅沢!
さわらも鯛もウニも、あわせて選んでいただいた日本酒もすごく美味しかった。

今回わたしは、ロゴデザインと告知ツールをすこしお手伝いさせていただきました。
河田さんの頭のなかのビジョンをかたちにしていくという感じで、
はじめはなかなか感覚が掴めず、試行錯誤する中で、かなり勉強になりました。
何度かお会いして人柄に触れるうちに、頭よりも感覚でわかるようになって、そこからは早かったですね^^

外装および内装のディレクションは、建築士の重名さん。
細部までこだわってデザインされていて、三角形がいろんなところにあしらわれてるのが可愛い。
幾何学的なデザインと、手仕事の照明や、アンティークの器がいい感じになじんでいてステキ。

ちなみにグランドオープンは2/10です。
お店の情報はこちらから
https://m.facebook.com/amaoto.0210/

日本酒はおいしくてすぐ酔っ払ってしまいますな(^ν^)

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ウニのだしかけご飯、いわしの節分風、牡蠣の燻製、錦糸卵のはいった春野菜と海鮮のサラダ、黒豆とチーズに金柑を添えたおつまみなど。写真はないけど鰆鯛寒ブリのお造りに、白子と春菊の茶わん蒸し。など、写真撮れかなったけどほかにもたくさん!ごちそうですね。

 

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まず、美味しそうな雰囲気が伝わるロゴにしたいなと思いました。ほっこりと、思わず立ち寄りたくなるような、女性らしいしっとりとしたムードが伝わるように、デザインしました。
おだやかに春に向かう、しとしとと柔らかい雨が降る季節。店主が小さいころから思い入れのある「雨の音」を店名にしたそうです。

 

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外観も、こだわりの照明、藍染めののれん、看板の素材や丸みなど、店主のこだわりが詰まっています。
(看板はまだこれからブラッシュアップ予定だそう)

 

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工務店の蒲原さんと、重名建築士夫妻と、店主の河田さんと。 

 

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内装は三角形が随所にあしらわれてて重名さんらしいテイスト(奥のワイングラスがかけられてる棚受けとか)男性的な幾何学的なデザインと、小物や照明のほっこり感がちょうどいい感じ。ゆらぎのある灯りは落ち着きます。